こんにちは、紀々です。
「てぃんさぐの花」を私がはじめてアレンジしたのは、もう30年前。
シンプルなあの曲の中にある「味くーたー(味わい深さ)」はまだまだ奥深く、研究中。
ピアノで「てぃんさぐの花」を弾きたい!
素朴な曲というのは、楽譜にするとシンプルで簡単ですが、ちがう難しさがあります。
楽譜どおりだと……味気ない。
そう。
「入門編」のようになってしまい、人前で弾くには物足りなさがありました。
かといって、テクニックを駆使するだけだと「素朴な味わい」が消えてしまう。
「弾くまでの道のり」がカギ。
この「アレンジ」がまた、難しいところです。
「てぃんさぐの花」を知るところから
この曲に限らず、私がアレンジをする時に大切にしていることがあります。
それは……
原曲を、よく理解すること。
「てぃんさぐの花」の場合、ウチナーンチュが感じる「懐かしさ」のポイントは、どんなにアレンジしても残さなくてはいけないと思っています。
リズムや和音は変わっても、変えてはいけないところ。
それは「ものまね」とちょっと似ています。
ココだけは外してはいけない。
ココさえあれば「~~さん!」とわかってもらえる。
そんなポイント。
「一番大切なのはどこ?」
そこをとらえるのが得意になったのは、アレンジの現場で磨かれたお蔭。
まさに、哲学する作業。
他の習い事の先生や、インタビューさせて頂いたプロフェッショナルの方々からも、
「コツをつかむのが上手い」
と言って頂くようになりました。
ピアノに歌はないけれど
「てぃんさぐの花」の大きな魅力のひとつは、歌詞。
でも、ピアノで弾く場合は、歌詞は伝えられません。
そんな中で、私はやっぱり「歌詞が伝わるピアノ」を目指しています。
大切な人に語りかけるような愛情。
実際に私も子どもの頃にさせてもらった、「てぃんさぐの花を爪の先に染めてみた」想い出。
「てぃんさぐの花」を口ずさむ、亡き祖母の姿。
そんな、日常の中に「てぃんさぐの花」があったからこそのアレンジとは?
そう厳密に考えているわけではないけれど、沖縄育ちのピアノと向き合いながら、いつも心の片隅に思っています。
いつでも沖縄に「里帰り」できる曲を
「てぃんさぐの花」は、ウチナーンチュならきっと誰でも口ずさめる曲。
どこにいても、「てぃんさぐの花」を聴くと、この一曲の間だけでも里帰りできる……そんな曲になれば。
こうして、ピアノアレンジが生まれました。
音楽は「どこでもドア」。
どこにでも連れて行ってくれる魔法。
そんなやさしい魔法をかけてくれるようなアレンジを、これからも目指してみたいと思っています。
「てぃんさぐの花バリエーション」ピアノソロ楽譜も出来ました。
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