「かぎやで風」、ご存知ですか?
イントロを聞いたらつい「あの手の形」を思い浮かべたあなたは……ウチナーンチュですね?
踊りのない場合の曲は「かぎやで風節」とタイトルが変わります。(私、知りませんでした)
それにしても、私と「かぎやで風節」の付き合いは長くなりました。
この曲がなければ、私はこんなに悩むことはありませんでした。
でも、この曲がなければ、私はこんな風に挑戦することはありませんでした。
悩んだあの日々があって、そしてコロナのお蔭で、私は動き出すことが出来ました。
もうひとつ、首里城火災も。(これは、またあらためて書きます)
私にとっての運命の一曲「かぎやで風節」を、ご紹介します。
大好きな「かぎやで風節」
「かぎやで風節」は、私にとってなじみ深い大好きな曲。
妹がずっと琉球舞踊をやっていたこと、また、私が司会の仕事をしていた時に琉球舞踊のイベントも担当した経験など、子どもの頃から身近な存在でした。
そして実は、私も大人になってから2年ほど琉球舞踊を習いに行っていて「かぎやで風」も練習しました。
こちらも、人前で踊ることはないと思いますが、この曲を理解しアレンジするのにとても役立っています。
私が琉球舞踊・琉球料理を習ったのは、自分の故郷そして自分自身をもっと知りたいと思ったから。
大学で中国思想を選んだのも、文学部なのに空手の授業をとったのも、同じ理由でした。

「かぎやで風節」とピアノを通して、私は沖縄を哲学していきたいのだとあらためて気づきました。
「かぎやで風節」がくれたチャンスとピンチ
私の人生は、「波風」がどうやらキーワードのひとつ。
まったく悪気はないのに、新しい試みをするとそこに波風が立ってしまうのです。
追い風も向かい風もありました。
ソロで演奏した時、「古典の音楽をあんな風にアレンジするのは、いかがなものか」という声がいくつも届きました。
アレンジしたのは、大好きな曲だからこそ。
もちろん、そこには伝統を軽く見たりバカにする気持ちは1ミリもありませんでした。
でも「そのままではない形」に対する批判は弾く先々で起こり、私の中には葛藤がありました。
そんな時「この曲で踊らせて下さい!」とおっしゃって下さったのが、玉城流宮城恵子琉舞道場の宮城恵子先生でした。
この舞台は反響が大きく、記録の動画を見て下さった方からも「涙が出ました」と声が届き勇気を頂きました。
「かぎやで風節」、ピアノで弾くべきか、やめるべきか?
葛藤を抱える日々の中、私は、その答えを探して思い当たる方々に相談しました。
そしてご紹介頂いたのが、琉球古典音楽の先生でした。
「どうか、どんどん弾いて下さい。紀々さんが入口を広げてくれたその向こうで、私は待っていますから!」
この一言がきっかけで、私は自分の立ち位置がハッキリ見えて、心も定まりました。
「自由で広い入口」をつくることで、琉球・沖縄の音楽を残していくことにもつながるのでは?
それは、琉球古典音楽の方々と同じ想いだと思うから。

古き良きを「懐かしきイマドキ」にして残したい!
こうして「かぎやで風節」が私にくれた新しいお題があります。
それは「古き良き沖縄に残る音楽」を「懐かしきイマドキ」にして残していくこと。(もともとの古典は、琉球古典音楽の方々にお任せして!)
「かぎやで風節」は、入門の曲と言われていますが、実は奥深くずっと探求する曲でもあるそうです。
そして、幕明けの曲。
コロナな時代……前を向いて新しい一歩の幕明けを祝う気持ちで、あらためて今「かぎやで風節」とじっくり向き合いたいと思っています。
いくつかのバージョンが浮かんでいるので、少しずつ動画と楽譜お届けします。
是非、ピアノ好きさんにも弾いて頂けたらと願っています。
あした、転機になぁれ!
「かぎやで風節」様々なバージョンを考え中!
リラックス&安眠効果もバッチリ!~マインドフルネスなアレンジ
ゆっくり繰り返す、琉球古典の独特な雰囲気に「つい眠くなってしまう」と、聴く人も弾く人も悩みがありました。
そのお悩みをどうにか解決できたら、と思ったのですが、やめました!
せっかくなので、その「眠りにピッタリの曲調」を生かして、リラックス・マインドフルネス効果のある曲に仕上げてお届けします。
こちらは、ヨガや瞑想などのBGMにとアレンジしてみました。
楽譜は、これから作ります。
楽しいJAZZアレンジ
こちらは、2014年あたりから弾いていたJAZZバージョン。
しっとりバラードに