コロナ禍で、芸術を仕事にしている人たちは本当に悩みを抱えていると思います。
私自身も、その一人。
「好きなことを仕事にする」という夢を描くこと=尊い。
そんな風に言われてきたことが、こんなつらさにつながるなんて。
なんとも言えない気持ちと「納得のいかなさ」がありました。
そして、哲楽家の頭の中にはいくつもの問いが浮かんでいました。
「好きなことって、何だろう?」
「本当に」好きなことって、何?
「仕事にするって、どういうこと?」
仕事にできなければいけないのかな?
夢の叶え方は、きっともっと色々あるし、あっていい!~オトナの自由と面白さ
「~~一筋!」
つい、そんな一本道が素晴らしいと思いがちな自分に気が付きました。
でも、一本道である必要はどのくらいあるのかな?
寄り道・小路・曲道・細道……
道には、もっともっと色々あるのに。
王道と一本道に限定するのは、あまりにももったいないよね。
電波堂劇場に来てくれるピアノ好きさんのピアノの音色と人生を聞かせてもらう中で、そんなことを考えるようになりました。
もちろん、子どものころからの夢が叶ってピアニストになった方々もいます。
今まさに、ピアニストへの夢を描いて挑戦中の子どものみなさんもいます。
でも、ピアノ×人生のバリエーションは本当に豊かなでした。
「本当はね、こんな風にみんながピアノを弾ける自由なカフェを作るのが夢だったの。でもなかなか難しくて。だから、紀々さんが作ってくれてありがとう!」
そう応援して下さるOさんは、ピアノ好きな琉球ガラスの職人さん。
「みんなにあげてね」と、ト音記号のガラス細工を差し入れて下さって、みんな大感激!
子どものころにピアノを習って、しばらく休んでいたけれど、電波堂劇場のピアノを弾いたのがきっかけで再開したという方も何人か。
そんな再開組のみなさんが共通して教えてくれることがあります。
「子どもの時よりも、今のほうがずっとピアノが好きで楽しい!」
学校と一緒だよね。
自分の意志でスタートする幸せは、子どもの頃よりも、制限がある今の方が大きいかも。
「老眼で、楽譜は見づらいけどね~」なんて笑いながら、とにかく楽しそう。
ピアノもうれしそうに話を聞いています。
道は途切れたのではなく、休憩しただけ。
いつでも、また歩き出せる。
そして、休憩明けの方が幸せ感は大きいかも。
ピアノ好きさんに教えてもらいました。
「ピアノ上手じゃないけど」と、得意分野でサポートして下さるピアノ好きさんに、電波堂劇場は本当に力を頂いています。
ハコを守るためには、ピアニストだけでは無理。
様々な方の力と知恵とお金の助けを頂いたお蔭で、この空間を守ることができています。
まさに、多様性。
ピアノの夢の「叶え方」は、もっと色々あっていい。
電波堂劇場という地図には、ピアノ好きさんがそれぞれの道を書き込んでくれているような気がします。
こんな道もあったんだね!
ここに通じていたなんて!
面白いね!
そんな話を、ピアノも一緒に聞かせてもらえる時間は、本当にしあわせです。
「電波堂劇場に出会えてよかった!」と言ってもらえるピアノと私でいられるように、あたらしい電波堂劇場の「道」を思い描いていきたいと思います。
いつか、あなたのピアノと人生も聴かせてもらえますように。
電波堂劇場を見つけて下さり、ありがとうございます。
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