今日は、慰霊の日。
紀々ねぇさんにとって、この日は「おじいちゃんへのお詫びの日」でもあるのだそうです。
紀々ねぇさんからの「孫の詫び状」を預かってきたので、お届けします。
おじいちゃんへ、伝えられなかった「ごめんなさい」
慰霊の日。
沖縄では、定番の「宿題」がありました。
「おじいちゃんへとおばあちゃんに、戦争の話を聞いてくること」
祖父は、初孫の私を、それはそれは可愛がってくれました。
どんな話も聞いてくれて、いっぱい話をしてくれました。
ただひとつ……「戦争の話」以外は。
「後ろを振り向いてはいけないよ。キミは、前を向いて行くんだ」
いつも、そう言っていました。
祖父の身体には、戦争の時に負った傷があるのは知っていました。
結局、祖父が70歳でこの世を去る原因にもなったと聞きました。
そんな祖父に、宿題だからとお願いしたとき……子どもながらに、おじいちゃんにとても申し訳ないことをしたと思いました。
伝えられなかった「ごめんなさい」を、今年も心の中で。
「伝える勇気」も、そして「語れなくても伝わる何か」も、どちらも尊いと今は思っています。
おばあちゃんにも、ひめゆり部隊で亡くなったKおばちゃんにも、みんなによろしく伝えてね。
紀々より。
慰霊の日の想い出と首里高校染織デザイン科の紅型のこと
話は変わり、もう一つの慰霊の日の想い出のことを。
2015年。
慰霊の日に、不思議なご縁がつながった出来事がありました。
私が、母校の首里高校の学校評議員を務めたことがきっかけで、染織デザイン科の先生と生徒さんとのご縁が生まれました。
私の衣装を作って頂いたり、佐辺良和さん(琉球舞踊)とのコラボの舞台に大きな紅型で飾って頂いたり。
電波堂劇場の人気者「龍の紅型」も、卒業生の方が寄贈して下さりました。
私が首里高生だった頃から、学校でも全部は飾れないほどの大きな大きな卒業制作の紅型がありました。
「どこかでみんなに見てもらえたらいいのに……」
紀々ねぇさんのお「せっかいスイッチ」が入ってしまいました。
そこで浮かんだのが「子ども」というキーワード。
沖縄こどもの国!
当時、沖縄こふどもの国の施設長でいらした高田勝さんにお話したところ、めでたくつながりました。
☆ 高田さんについては、こちらの記事もどうぞ。
「紀々さん、なんと動物たちが描かれた紅型がありました」
私もビックリでした。
それは、ちょうど東日本大震災の年の卒業生が手がけたもので、テーマは「生命(いのち)」。
いろんな動物たちが描かれていました。
私も、うたをお届けさせて頂きました。
ライトアップをして、慰霊の日の特別展示として受け継がれていることが、本当にうれしいです。
美術館に限らず、アートはもっと身近に出番があったらいいのに。
あらためて、そう思いました。
ここで紅型に出合ってくれた子どもも大人も、たとえば、いつかどこかで小さな「紅型」のコースターを見た時にも「いのち」のことを思い、自分や誰かのことを大事にする気持ちになれたら、どんなにステキだろう。
「うわぁ~!」
驚きの声をあげて大きな紅型を見つめる背中に、そんなことを思っていました。
私にとって、慰霊の日がまたひとつ特別な日になった想い出です。
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