今日は、紀々ねぇさんが「どうしてもご紹介させて頂きたい方!」と張り切っています。
さて、どんな方なのでしょうか?
今回は、紀々ねぇさんに思う存分語って頂きましょう!
それでは、はじまり・はじまり。
「高田勝さん」と今帰仁アグーのこと
=紀々=
高田勝さんは、農業生産法人有限会社今帰仁アグーの代表で、今帰仁アグーはじめ沖縄の在来の動物・植物を残す活動もなさっています。
今帰仁アグーについては、有名なシェフの方々はじめ詳しい方が多くいらっしゃるので、私は今帰仁アグーのことではなく、私が尊敬する「高田勝さん」をご紹介させて頂きたいと思います。
=紀々=
今帰仁アグーって、あの貴重なアグーですか?
=きな子=
そうです。
今では、アグー豚はブームになったこともあり、本当に身近な存在になりましたよね。
高田さんの今帰仁アグーは、いわゆるブランド豚とは異なる視点でつくられている、と私は解釈しています。
まさに「高田さんの哲学」がある!と感じるのです。
でも私は、上手に今帰仁アグーの説明はできないので、高田さん解説を是非聞いて頂きたいと思います。
高田さんは、いわゆる農家さんというイメージではなく、ほぼ学者さん。
学会にも招かれたり、専門的な本や新聞などにも執筆されたり、講演会にもひっぱりだこ!
「熱量高くわかりやすい高田さん解説」は、ファンもとても多いのです。
このたび、高田さんが立ち上げたクラウドファンディングのページの解説がとてもわかりやすいので、こちらを是非ご覧下さい。
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☆ 日本で唯一の在来島豚 今帰仁アグーをコロナから救え!
高田さんとの出会い~初めて出会ったアグー
=きな子=
ところで、紀々ねぇさんと豚って……接点が見えない気がするのですが。
高田さんとは「何つながり」だったのですか?
=紀々=
ほんと、それはよく驚かれます。
そもそも、2014年に共通の知人の紹介でお会いした時、私は動物はほぼ専門外でした。(あ、今もですが)
当時、ライターとしてインタビュー記事を書くお仕事もしていて、知人から
「紀々さんにいつか是非インタビューをしてほしい人がいます。 私が車を出すので、時間だけ空けて下さい!」
と熱烈なリクエストを頂き出かけた先に、よくわからず待っていて下さったのが……高田さん。
「もしかすると私、あまり歓迎されていないのでは!?」
そう感じ、早めに失礼した方がいいと思ったことを今でも記憶しています(笑)。
あとからわかったのですが「自分が知らない音楽の世界の人が突然やってきて、何をどう話せばいいのか」と、高田さんはとても困惑されていたとのこと。
申し訳なかったです。
あの日に戻ってお詫びしたいことのひとつ。
=きな子=
それで、すぐに帰っちゃったんですか?
高田さんとの共通点~在来の豚アグーと音楽
=紀々=
それが、かなり長居してしまいました(笑)。
在来の豚の解説から始まり、鳥のお話も。
未知の世界なのに、そこから「沖縄」が見えてきて本当に興味深く、そして、それに惚れ込んでウチナーンチュよりも全力で守って下さっている方が東京のご出身、という不思議さと心強さにも感激して……。
私は、琉球の音楽・沖縄の音楽から「沖縄」という土地や人・知恵などを見て感じ取っていました。
高田さんは、豚や在来の動物たちから「沖縄」という土地や人・知恵などを、ウチナーンチュとは違う独自の視点で見つめてこられた方だと思いました。
「おんなじだ!!」
あるタイミングでそう直感してからは、もう「同じジャンルの方」と勝手に(恐れ多くも)思ってしまいました。
当時の私は、ある壁にぶつかっていたんです。
琉球古典の「かぎやで風節」をピアノでアレンジして演奏したところ、行く先々で「古典音楽を勝手にアレンジするなんて!」という批判的な声が出てしまって。
☆ かぎやで風節×ピアノの動画は、こちら。
大好きだから演奏したのに、「沖縄」に受け入れられなかったような悲しさと申し訳なさのようなものがあり、「沖縄」というテーマとどう向き合っていけばいいのか悩みはじめていました。
私も両親もウチナーンチュではありますが、転勤族だったので沖縄を離れて暮らしていた期間も長く、いつもなんとなく感じていたのは「生まれも育ちもウチナーンチュ!」というのとはちがう視点。
高田さんのお話をうかがっていると、共通する「内と外から沖縄を眺める」視点と、その独自の立ち位置ならではのご苦労と、何より沖縄のもつ様々な力への愛情と敬意を感じ、大きな勇気を頂きました。
=きな子=
では、特に豚が共通の話題ということではないのですね?
それは「周囲に不思議がられる」のもわかります。
=紀々=
あんまり嬉しくて、豚舎で高田さんと豚さんに御礼にオカリナを聴いて頂きました。
ちょうどバッグの中に小さなオカリナを持っていたんです。
オカリナ奏者はたくさんいますが、豚舎で吹かせてもらった人はあまりいないかも。
貴重な想い出です。
=きな子=
高田さん、よくあきれずにお付き合い下さいましたね~(笑)。
高田さんに教えて頂いた「アグー」と沖縄のこと
=きな子=
「高田さんの豚と沖縄についてのお話は、発見がいっぱいです」とのこと。
なんと贅沢!!
=紀々=
一番感激したのは「豚と人は似ている」というお話。
「アグーは、知らない人にすぐには寄っていかないけれど、人に興味を持っている」
私が農場にうかがった時も、近づくとみんなサーッと向こう側に行ってしまったのですが、だんだん近づいてきてくれました。
まさに「興味を持たれている」という感じでした。
ウチナーンチュと同じ!!
テレビなどのイメージで「ウチナーンチュは、人懐っこい」と思われているようですが、それは観光客に接する人限定だと思います。
研修や講演会では「人見知り」で悩む人の多さに驚きますし、実際、深いところで人を受け入れるかどうかはかなり慎重だと感じます。(私も含めて)
あともう一つの特徴が……
「自分が生んだ子豚じゃなくても、一緒に育ててあげちゃう」というところ。
これも「わかる~!」と感激でした。
人見知りで用心深いけれど、愛情深い。
私が感じるウチナーンチュの気質と同じでした。
「豚からウチナーンチュが見える」
高田さんのお話からは、そんなワクワクがいっぱいです。
その土地の人や知恵や文化を理解するためにも、在来の動物は貴重なのだ。
という思いが生まれました。
ウヮーフール(ワーフール)のお話もとても興味深く、もっと知りたい世界です。
まだ上手に説明できないので高田さんにご相談したところ、解説頂きました!
「ウヮーフールは『豚舎兼用のトイレ』ですが、本当は、フールは風呂のことなので、穢れを祓い禊をする所で暗い穴蔵の岩室の「室」が「ふろ」になった様です。その雰囲気をウヮーフールは持っています。(呂は音楽の低音域?)穢れを祓う場所として存在していたであろう所に、その穢れを処理する豚が飼育されていたと言う特別な場所のように思います。で……豚舎兼トイレと言うのが一般的です」
なぜここにこの大きさの通り道なのか?
なぜここにこの植物が植えられているのか?
など、沖縄の昔からの知恵がちりばめられていて感激でした。
土地が育んだ動物。
動物がつくってきた土地。
そして、人もその中に入っている。
文化は、そんな人がつくってきたもの。
こんな風につながって見えてくるのでした。
こうして高田さんの豚や在来の動物たち・動物たちと昔のウチナーンチュの暮らしの話をうかがっていると、私の「かぎやで風節」や沖縄の音楽に対する見方も変わってきました。
曲の中にも「暮らしの知恵」が見えるのです。
そして、風や太陽や海などの自然のリズムや厳しさも。
「沖縄ってすごいよね~!」
心から共感できる時間に、大きな勇気を頂いています。
=きな子=
高田さんは、ウチナーンチュよりもウチナーンチュという感じですね。
=紀々=
本当にそう。
ウチナーンチュの私にとっては、身近すぎて気づいていなかったこともいっぱいありました。
今帰仁アグーと紀々ねぇさん
=きな子=
ところで、紀々ねぇさんは今帰仁アグーを食べたことは?
=紀々=
はい、今帰仁で!
私が琉球料理を学んだ松本料理学院長:松本嘉代子先生(私の恩師でもあります)の講習会で、私も歌とMCでご一緒させて頂いた時に、講演終了後の懇親会が今帰仁アグーのお店でした。
私は初めてだったので当然ですが、松本先生もその美味しさに感激されていたのでうれしかったです!(私は何もしていないのですが 笑)
友人に紹介すると、県外の方はもちろん地元メンバーもみんな大満足で帰っています。
これまでは個人で購入することはできなかったのですが、クラウドファンディングで送ってもらえると、家で今帰仁アグーが食べられます!
すみません、お料理の写真は……食事に夢中ですっかり忘れておりました m(_ _)m
高田さんのもうひとつの現場
=きな子=
ところで、紀々ねぇさんはライターとして高田さんを取材させて頂いたことがあるとか。
=紀々=
はい。実は、高田さんはもうひとつの現場をお持ちでした。
「沖縄こどもの国」の施設長でいらした頃、医療系フリーマガジン「DRP」のライターとして、私は取材させて頂きました。
☆ 高田さんのインタビュー記事
高田さんは、豚に限らず「動物」そして植物にも詳しいプロフェッショナルだったのです!
沖縄を見る時にも、琉球古典・民謡と向き合う時にも、生き方を考える時にも、経済と環境問題を考える時にも……「動物・植物・自然」という視点が加わったことで、私の発想は本当に豊かになりました。
今回の新型コロナウィルスの思いがけない事態でも、人間の立ち位置だけでなく、ウィルスや地球、そして生き物の歴史から考えてみることができたのは、高田さんとの出会いのお蔭です。
=きな子=
withコロナ・afterコロナの時代の生き方を考える時に、とても貴重な視点ですね!
もっと「アグーから見える沖縄」のことを知りたくなりました。
では、最後にあらためてクラウドファンディングのページのお知らせを。
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いつか、高田さんと紀々ねぇさんの「沖縄と豚トーク」も聴きたいです!(いつか実現しますように!)
高田さん&今帰仁アグー情報
☆ 農業生産法人有限会社今帰仁アグー Facebookページ
今帰仁アグーが食べられるお店
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