こんにちは、コロナな時代に45歳からの生き方を考える日々の紀々ねぇさんです。
小劇場は衝撃場。
そんなギャグのような言葉が浮かんでしまいましたが、もちろん、大いに本気です。
新宿で起きた舞台クラスターのニュースは、いまだ再開できない電波堂劇場オーナーである、私の最後のスイッチをONにしました。
決して、嘆きではありません。
コロナを恨んでもいません。
でも、もう「これまで」には戻れないとも思うのです。
小劇場をあきらめると決めた、あの時。
こういう小さなホールが大事だから、がんばって!
今でこそ盛り上がっていると言われていた電波堂劇場ですが、2016年に復活する前は、本当に苦しい日々でした。
残してほしいと言ってくれる人はたくさんいましたが、
那覇の小さな劇場が、どうして減ってしまったのか?
それを一緒に本気で考えてくれる人は、いませんでした。
そのお蔭で私は、舞台に立つ演者の視点から「ハコを守る」という新しい視点を持ち、人生が変わりました。
音楽への愛情を持ちつつ、いつも冷静に「ハコを守ること」について見つめ続けてきたある日、ホールの真ん中で泣きました。
「もう私では劇場を守れません。ごめんなさい」
この時、私の中で「いつかお別れの日がくる覚悟」が生まれたのだと思います。
コロナ時代に、劇場というハコの難しさ
そして思いがけない展開があり(これはまた、あらためてしっかり書きます)、私は電波堂劇場の復活に向けて動き出し、ようやく盛り上がってきたところでの「コロナ」到来。
電波堂劇場は、どうする?
こんなに広い空間が、見えないくらい小さなウィルスによって封じられてしまいました。
「小さいものは強いよ」と言われていた本当の意味が、ここにきてやっと理解出来ました。
完全暗転(会場内を真っ暗にする演出)ができる会場の多くは、通気性はよくありません。
窓がほとんどない電波堂劇場も、その中のひとつ。
窓は、ライトのようにサッと買い足せるものでもなく、空気清浄機といっても、天井の高さが魅力のこれだけの広さのホールをまかなうのは無理です。
一応のガイドラインはあっても、状況は劇場によってそれぞれ。
ココが判断の難しさ・悩ましさでもあります。
もしもあの時……震えた事態
電波堂劇場は、もともとレトロな空間だったので、ある意味、覚悟はできていました。
これだけの立地だから、もっと投資をして大きなイベントも出来るようにしたら? 県外からもイベントを企画したい人はたくさんいるから!
これまでに、そんなアドバイスをいくつも届きましたが、私は、わたし自身とハコの身の丈に合ったサイズで進むことにしました。
今の事態になって、この選択でよかったとハッキリしました。
そして、「何が正しいのかは本当にわからないものだ」と痛感し震えました。
レトロな電波堂劇場の次の引っ越し先は、窓がたくさんある換気十分の会場です。
偶然ですが、コロナ前に決まっていました。
もしも地下の会場を選んでいたら、またまた人生は大きく変わっていたと思います。
無理せず・恨まず・前を向いて
電波堂劇場のラストイヤーは、みんなで盛り上げていけたらと思っていましたが、それが、盛り上げるどころか完全ストップになる事態。
私もピアノもビックリです。
でも、「ピアノもアートも、元気であってこそ」というMyルールで行くことを決めました。
音楽は、お腹を満たせないから。
十代の頃に演奏旅行に行ったインドでの経験から、この現実を自覚しながらここまできた私は、かなり変わっていると思います。
今回は、この覚悟が支えになりました。
発想力で小劇場を残したい!【転の力】
まずは、私自身が元気でいることが大事。
私がつぶれてしまってはいけないから。
発想を変えて(転の力)、前を向くことにしました。
出来たことが出来なくなってしまった。
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あの時に出来たことが、奇跡だった!
舞台があるということが、どんなにありがたく貴重なことだったかを思っています。
あの日常が「あたり前」ではなかったのだと、しみじみ。
寂しさはありますが、恨みと凹みはありません。(あ、凹みはちょっとあります 笑)。
まずは、あの時に感謝しよう!
コロナな時代に合わせて発想も切り替えて、新しいスタートに向かいたいと思います。
なので、すぐに再開することはできないと思いますが、応援して頂けたら心強いです。
今はまだ、何をどう応援してもらったらいいのかも見えないのですが、その時がきたらドドーンとお願いさせて下さい。
小さな空間のもつ大きな魅力と可能性を信じる気持ちは、今も変わりません。
そして、電波堂劇場の復活に力を下さった応援団のみなさんにも、あらためて感謝の気持ちでいっぱいです。
新しい空間にお迎えできる日に向けて、シャキッと前向いてまいります!
みなさんも、引き続きどうぞお元気でお過ごし下さい。
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