「電波堂劇場には、どんな人がピアノを弾きに来ているの?」
空港ピアノ・駅ピアノ・街角ピアノなどの番組の静かなブームからも見えてきたのは「ピアノが弾けるかどうかは関係なく、ピアノを弾く人への関心が高い」ということでした。
どんな人が弾いているのかな?
どんな気持ちで弾いているのかな?
音色や技術よりも、もしかすると、そこから見えてくる「人生」に関心が集まっているのではと感じます。
私が電波堂劇場を守っている理由も、ここにあるから。
家族にピアノを聴いてほしい!
今日は、私にとっては思いがけなくて、実は「こんな場所を探していました」と喜んで頂くことが多い「電波堂劇場に来て下さった理由」をご紹介します。
それは……「家族にピアノを聴いてほしい」から。
久しぶりに再会するおばあちゃんに、「孫のピアノを聴いてもらいたい」。
でも、おばあちゃんの家にはピアノがない。
通常のピアノのレンタルルームはピアノがギリギリ入っているレッスン室のようなタイプで、家族みんながゆったり入ることは難しい……。
かといって、ホールを借りるほど大げさなものではないし、予算もないし。
そんなお悩みを抱えながら、どうにかこうにかピアノが弾ける会場を検索して、電波堂劇場を見つけて下さるケースがいくつかありました。
家族サイズの「ピアノのある会場」は、沖縄ではなかなかないようです。
食事ができるお店はあるし、カラオケができる広めのお部屋もある。
でも、食事もカラオケもなくていいから「ピアノを弾きたい!」というのが、ピアノ好きさんの気持ちなのですが……マイナーなのでした。
ピアノ好きさんにとっては、ピアノがごちそうなのです。
ピアノがあれば、お酒もいらない。
なかなかわかってもらいにくいこの気持ち……「わかる~!!」と大盛り上がり。
だから、電波堂劇場では「ピアノだけしかないけれど、ご機嫌のピアノが待っていてくれる時間」に専念することにしたのでした。
「ピアノとおしゃべり」は、ごちそう。
そう教えてくれたのは、電波堂劇場を探して来てくれるピアノ好きさんでした。
ピアノの演奏は「お土産」「お祝い」「歓迎」「エール」など、思ったよりもたくさんの役割があります。
届けたい人がいる・喜んでくれる人がいる。
その時に欠かせないのが、ピアノと一緒にゆっくり過ごせる空間。
「久しぶりの再会」のピアノ時間を終えた方々の笑顔を見ると、私もとっても幸せな気持ちになります。
「ここがあって、本当によかった!」という言葉をもらって、またピアノの幸せ度もアップ。
こうして、電波堂劇場のピアノの音色や響きは良くなっています。
幸せな時間を過ごしてもらうこと。
これが、ピアノのコンディションを保つ大事なポイントのひとつです。
以上、電波堂劇場のピアノレポートでした。


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